地域コーディネーター養成講座2016.11.12


地域コーディネーター養成講座・実践編の第2回目は、11名(男性2名、女性9名)の方にご参加いただきました。

冒頭に、前回の課題レポートのテーマでもある“学祭での学生とのふれあい”の感想を2名の受講者からお話いただきました。

(学祭で)学生へのインタビューから

・働く一番の目的は収入を得たいから。

・女性の継続就業を阻む理由は、愛媛県内の交通の利便性が低い(終電も早く、車でないと活動しづらい)

などの意見が出たそうです。

今回の講座では、インターンシップの概念を共有し①送り出す学校側、②インターンシップ生と企業をつなぐ役割である大学のキャリア支援課、③受け入れ企業側の体験談を受講生の方へ伝えます。

まず、東雲女子大学の西村先生より、インターンシップの変遷、現在のインターンシップの概要をご説明いただきました。その上で、学生を企業などへ送り出すための、事前指導や、インターンシップ終了後の事後指導、報告会までの一連の流れから、学生へ“働く”ということへの動機づけとしてのインターンシップの有用性をお話いただきました。

 次に、実際に学生と企業を橋渡し役となっている、大学のキャリア支援課の藤田さんが、最近の学生気質とインターンシップに伴う仕事内容を伝えてくださいました。

まず、東雲大学へ入学する学生は9割が愛媛県出身で、9割の卒業生が愛媛県へ就職するとのこと。そして学生には、大学生、短大生、またそれぞれの専攻する学科でも違った特性があるそうです。 

中でも興味深かったのは、

・ドキドキ社会体験型→経験なし

・まじめなビビり型→経験少ない

・今の力試します型→経験多数

・とりあえずやります型→経験あり

などのタイプに概ね分かれ、それらは景気などの社会情勢で変動するとのことでした。

 また、インターンシップ終了後の学生の成長は著しく、研修中の日々の振り返りやプレゼン経験、社員との対話や今後の目標設定をするなど、さまざまな体験を通して社会に適応していく力を学び得るそうです。

 最後に、インターンを受け入れる企業側として、愛媛トヨタ自動車株式会社と特定非営利活動法人ワークライフ・コラボの事例発表と、インターンシップにまつわる大学とのコミュニケーションの課題を和泉さんと共に話しました。

 企業がインターンシップを受け入れる目的やメリット、受け入れまでのプロセス、

実際のスケジュールや研修前後の学生の変化や研修後のやり取りなども発表しました。企業側の受け入れ目的としては、採用というよりは、社会貢献や、社員の気づきや成長という要素が大きいとのことです。

 また、研修終了後も学生より就職の報告や、SNSを通じてつながり、同窓会などでも交流があるそうです。

大学とのコミュニケーションの課題としては、大学コンソーシアムえひめのインターンシップ部会の事務局が参加校5校で毎年持ち回りということもあり、改善を求めるというよりは、自社のプログラムで補足していくという対策をとっているとのことでした。

 地域コーディネーターに必要とされる三者の視点を、それぞれの立場から受講者のみなさんに伝えました。

 今回の受講者アンケートでは、

 ・リアルな今の学生の姿の話を聞けてインターンシップのイメージが変わった。

 ・実際のインターンシップを対家庭とするには、企業と違った目線で関わらなければという気持ちが湧いた。

 などの意見があり、

 ・地域コーディネーターは実際何をどこまでやるのか?

 ・受け入れ先家庭の決め方や、マッチングの修正のしかた。

 という質問の記入がありました。

 次回(第3回)の講座では、この質問の答えとして、子育て家庭インターンシップでの地域コーディネーターの活動内容を明確に提示し、また受講者のそれぞれの地域とのかかわりへの反映についてなども、伝える時間を持ちたいと考えています。